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ダイビング用水中ハウジングのリークセンサーの意外なメリット

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カメラのハウジングの水没を予防するリークセンサーですが、水没を防止するだけではないメリットもあります。
この記事では、リークセンサーの基本的な使い方とメリットについて説明します。

リークセンサーとは

リークセンサーというのは、カメラのハウジングの水没を防ぐための部品です。
こういう水没に関するセンサーは、主に次の2つがあります。

  • 水没したら音と光で知らせるセンサー
  • 圧力をチェックして陸上で水没チェックできる気圧センサー

1つ目の水没したら音と光で知らせるセンサーは、ハウジングに標準装備されていることが多いです。

でも、個人的にはこのセンサーはあまり意味がないと思っています。

センサーが反応するのは、センサーに海水が触れたときで、そのときにはカメラも海水に触れています
当然、ハウジング内部も濡れています。

こうなってしまったら、たとえカメラ本体のダメージが少なくても、内部に入り込んでしまった水分によってレンズやポートが曇る可能性があり、完全に乾かすまで丸一日は使えません。
水没は後から気づくのではなく、水没する前に気づくのが重要です。

なので、2つ目の陸上で水没をチェックできる気圧センサーが必要です。

この記事でのリークセンサーは、この2つ目の気圧センサーのことを指しています。

このタイプのリークセンサーは、ハウジングをセットした後、ポンプでハウジング内部の空気を抜いて、圧力が低い「負圧」の状態にします。

ハウジング内部の圧力が低いので、もしセッティングに不備があって空気が通れる状態だと、ハウジング内部に空気が入っていき、負圧の状態ではなく常圧に戻ってしまいます。

つまり、空気も通さないほど密閉されているかということをチェックできるのが圧力をチェックするタイプのリークセンサーです。

空気が通らないので、当然水も通らず、水没のリスクが低いということになります。

絶対ではないと思いますが、私は今までリークセンサーでOKなのに水没したということはありません

中央の円柱形の部品がリークセンサーです

すすめる理由

通常、水没を事前に確認する方法として、真水の桶にハウジングを入れて水没チェックしますが、リークセンサーがあれば、桶に入れなくても水没の危険があるか判断することができます

いろんなところでダイビングをしていると、真水でダイビング前に水没チェックができないこともあるので、リークセンサーがあると安心感が全然違います。

それに、桶でチェックする場合は、気づいた時には水没しているので、その日のダイビングでは撮影ができません。

真水なのでカメラの故障のリスクは、海水よりは低いですが、一度濡れてしまうとレンズやポートが曇るのが問題です。

なので、水に浸ける前に水没をチェックできるリークセンサーは非常に重要です。

特に一眼カメラの場合はリークセンサーは必須だと思います。

ハウジングのセッティングのときにOリングに少しでも髪の毛やゴミが挟まっていると水没の危険がありますが、一眼カメラのハウジングは本体が大きくてOリングも大きいため、ゴミが挟まる可能性も高く、コンデジのハウジングより水没のリスクが高いです。

私もコンデジや小型のミラーレスカメラを使っていたときは一度も水没したことなかったですが、同じように丁寧にセッティングしていても一眼では水没したことがあります。

水没が不安だとダイビングも楽しめないので、リークセンサーは必須です。

私が使っているSEA&SEAの「リークセンチネルV5」は、34,800円と安いものではありませんが、カメラが水没して大切なデータがなくなるリスクや、それを心配してダイビングが楽しめないことを考えると、値段に見合う十分な価値があると思います。

特に海外などの長期のダイビングで水没してしまうとせっかくの旅行が楽しめないので、保険だと思ってリークセンサーは取り付けましょう。

使い方

私はSEA&SEAのハウジングを使っているので、SEA&SEAで販売している「リークセンチネルV5」を使っています。
使い方は公式の説明書にも書いていますが、私がいままでやってきた使い方を紹介します。

リークセンサーにはOリング付きのキャップがあり、それを外してポンプで中の空気を抜きます。

キャップを外すと、中にシリコンの蓋が入っています。
この蓋がボタンにもなっていて、ボタンを押すと電源が入ります。

キャップを外した状態

電源を入れた後、ポンプ取付用の専用のキャップをはめます。
センサーは赤色に点滅しています。

ポンプ取付用の専用キャップをはめる

キャップにポンプを接続し、中の空気を抜きます。
空気を抜いていくと、赤く光っていたセンサーが緑になります。
緑になったら、ハウジング内部が負圧になっているということです。
ポンプは、電動と手動がありますが、手動の方がおすすめです。
手動でもそんなに大変ではないし、海外などいろんなところに行くことを考えると、なるべく故障のリスクが少ないものを使うようにした方が良いです。

キャップとポンプを接続して、中の空気を抜く

センサーの光が緑になるまで空気を抜いたら、元のキャップに付け替えてセッティング完了です。

もしハウジングのセッティングに不備があり、空気が抜ける隙間があった場合、しばらくしたらセンサーの光が赤に変わります。
こうなっていたら、水に浸けるのはやめて、セッティングをやり直しましょう。

ここまでが説明書にある標準的な使い方ですが、私は次のようにしています。

  • 通常の手順通りセッティング
  • センサーの電源をOFFにして一晩置く
  • 次の日、センサーの電源を入れて緑になっていることを確認
  • 緑になっていたら、電源をOFFにしてそのままダイビング

セッティングに不備があって、空気が通る隙間があった場合でも、よほど大きなゴミが挟まっていない限り、すぐにセンサーの色が赤になるということはありません。
空気は徐々に入っていくので、ある程度の時間様子を見る必要があります。

そのため、セッティングをしてから一晩置くのが良いです。

でも、電源を入れたまま一晩置くとセンサーの電池がすぐになくなってしまうので、電源はOFFにしておきます。

リークセンサーはハウジング内部の圧力状態をチェックできればいいだけなので、常に電源ONである必要はありません。
確認したいときだけ電源を入れればいいのです。

一晩置いて、電源を入れたとき、まだ緑のままの状態を維持できていたら、しっかり密閉できているということです。

もし、赤くなっていたら、セッティングやり直しです。

ダイビング中もセンサーの電源を入れる必要はありません。

よほど衝撃を加えたりしない限り、一度しっかり密閉できていれば、途中で抜けることはないので、常にセンサーONにしてチェックしなくても大丈夫です。
チェックするときだけ電源ONにするようにすれば、問題ありません。

セッティングした後に十分な時間を置いて確認することが重要です。

本来の役目だけではない意外なメリット

リークセンサーの本来の目的は、水没を未然に防ぐことですが、自分で使っていて便利だと思ったことがもう一つあります。
それは、飛行機に乗る場合です。

飛行機に乗ると、上空では気圧が下がりますが、ハウジングをセッティングした状態で飛行機に乗ると問題が起こります。

ハウジングをセッティングした状態だと、Oリングでしっかり密封されている状態ですが、ハウジングは外からの圧力には強いけど、中からの圧力には弱いです。
このため、次のようなことが起こります。

 飛行機が上空に到達
    ↓
 機内の気圧が低くなる
    ↓
 ハウジング内部に閉じ込められていた空気が抜けて、ハウジング内も機内と同じ気圧になる(中からの圧力には弱いから抜ける)
    ↓
 飛行機着陸
    ↓
 ハウジング内の空気は上空にいたときの低い気圧の状態(外からの圧力には強いから地上の空気が入らない)
    ↓
 ハウジング内部が低圧のため、圧力差で密封されて開かなくなる
    ↓
 カメラが取り出せない

このようなことが起こるので、通常は、飛行機に乗るときはOリングを外して密封されないようにする必要があります。

でも、沖縄などで、到着日にすぐダイビングしたいときは事前にセッティングしておきたいですよね。

こんなとき、リークセンサーがあれば解決です。

リークセンサーが付いていないハウジングだと、上記のようにハウジング内部の気圧が下がって密封されると、バールのようなもので強引に開けないと開かなくなります。

でも、リークセンサーが付いていれば、圧を抜くことができます。

リークセンサーはもともとセッティングするときにハウジング内部を負圧にするので、上述の飛行機の状態を意図的に作り出しているのと同じことをしています。
それでハウジングが開かなくなると困るので、開けるときには圧を抜くことができる構造になっています。

なので、飛行機で開かなくなった場合も、簡単に圧を抜いて開けることができます。
飛行機に乗るときも事前にセッティングできるリークセンサーはやっぱり必須アイテムです。

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