イノンのストロボのフラッグシップモデルZ-330ですが、出荷時のままではマニュアル設定では使えません。
今回は、Z-330をマニュアル設定で使う方法を説明します。
以前、こちらの記事でイノンのストロボS-2000をマニュアル設定で使う方法を紹介しました。
同じイノンのストロボのZ-330でも同じような設定が必要になります。
スイッチでマニュアルに設定しただけではダメ
Z-330の電源スイッチは下記の設定があります。
- OFF
- STTL
- FULL
- M(マニュアル)
普通に考えたら、スイッチをM(マニュアル)に設定するだけで良さそうですが、これだけではダメです。
Normalに設定するボタン
マニュアルで設定した通りの光の強さで発光させるには、下の画像のボタンを設定する必要があります。
操作パネルの図を見ると、Push+回転でNormalになると書かれています。
出荷時の状態は、このボタンが押されていない「UP」の状態です。
このボタン、説明書によると「アドバンスドキャンセル回路スイッチ」ということですが、何のことかわからないと思います。
カメラのストロボがプレ発光するかどうかで動作を変えるためのものですが、あまり深く考えなくても大丈夫です。
このボタンを押せばマニュアル発光ができると覚えておけば良いです。
ボタンを押し込んで、回転させることで、押した状態を固定することができるようになっています。
これをすることで設定した通りの発光量になります。
普段からマニュアルで使う場合は、ここは常にPushの状態で問題ありません。
ただし、カメラ側もマニュアル発光にする必要があるので詳しくは下の記事を見てください。
発光量の設定
上の設定が終わったら、あとは電源ボタンでMに設定するだけです。
発光量は、下の画像のダイヤルで操作します。
上の画像で今ダイヤルが指している位置が-0.5で、マニュアル設定の中では最強の発光量になります。
ここから、ダイヤルを-1、-2、-3と下げていくと徐々に弱い発光量になります。
発光量を変えて撮影した写真がこちら。
最強設定の-0.5だと完全に白飛びするほど強力に発行しています。
これに対して、最弱設定の-6だと被写体が認識できないくらい暗くなっています。
かなりの振り幅でマニュアル設定ができることがわかると思います。
これほどの幅で設定できれば、いろいろな状況に合わせて光量を調整することができ、撮影の幅が広がります。
さすがイノンのフラッグシップモデルです。
ちなみに、Normalに設定するボタンを押し込まない状態で撮影したのが下の画像です。
ボタンを押し込んでいないこと以外は上の設定と同じで、ちゃんとスイッチはM(マニュアル)に設定しているのですが、明るさが全然変わっていません。
出荷時の状態だとスイッチをM(マニュアル)にしてもマニュアル設定にならないのがやっかいなところです。
カメラによっても動作は変わるので、事前に陸上で確認しておきましょう。
水中と陸上では光の当たり具合は変わりますが、初めてストロボを使うのが水中というのは良くないです。
ダイビングは時間が限られているので、陸上で一度撮影してみて、自分のカメラでどのように写るか確認してから潜るのが良いと思います。
自分の機材をよく理解することで、シャッターチャンスを逃さず狙った写真を撮影することができます。