広告 撮影方法 水中撮影

水中マクロ写真であえてストロボなしで撮影して濃い青を表現

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水中は太陽の光が遮られ、赤い色が失われるため、写真を撮るときはストロボやライトが必須です。
特にマクロの場合は、自然光だけだと厳しいです。

でも、個人的にストロボなしで撮影した方がいいと思う被写体があります。
それがソラスズメダイです。

この記事では、ソラスズメダイをストロボなしで撮影する理由と、撮影の時に注意する点を紹介します。

水中写真でストロボが必要な理由

冒頭で書いたように、水中は太陽の光が遮られ、赤い色が失われるため、ストロボやライトなどの人工の光が必須になります。
ストロボもライトも使わず、自然光だけで撮影すると、本来の色ではなく、青被りした残念な写真になってしまいます。

実際にどんな感じになるか、下の写真をご覧ください。

まずはストロボありで撮影した状態

ストロボあり

同じ条件でストロボなしにすると

背景もメインの被写体も、赤系の色が失われて、本来の色が出ていません。

このように、ストロボやライトがないと、水中のきれいな色彩を表現することができないです。
クジラやイルカのようなワイド写真になると話は違いますが、マクロならストロボは必須です。

あえてストロボなしで撮影する理由

ストロボ必須の水中マクロ撮影において、あえてストロボなしで撮影したいと思うときがあります。
それが、ソラスズメダイを撮影するときです。

ソラスズメダイは、伊豆の海ならどこでもいて、完全に雑魚ですが、熱帯魚のような青い体が綺麗で、初めて見た時は感動しました。
そんなソラスズメダイ、海で見ると濃い青ですが、ストロボを使って撮影すると青が薄く、実際見たときと違うイメージになってしまいます。

実際にストロボありで撮影した写真がこちらです。

これはこれできれいですが、海で見た時はもっと濃い青だったのにっていつも思います。
水中だと、青被りするので、青いものはより強調されて濃い青に見えます。

ということで、実際に見たときの印象を表現するために、ストロボなしで撮影してみました。

ソラスズメダイをストロボなしで撮影

ストロボなしで撮影した写真がこちら。

先ほどのストロボありの写真に比べて、青が濃いのがわかると思います。
水中で見たイメージに近くなりました。

ストロボなしで撮影するときの注意点

ストロボなしで撮影する場合は、シャッタースピードに注意する必要があります。
もし、何も考えずにストロボOFFにするだけだと、この写真のようにブレた写真を量産することになります。

ブレた写真

なぜ、ストロボなしだとブレるのかというと、シャッタースピードが遅いからです。

上の写真は、1/125のシャッタースピードで撮影していますが、水中は自分も被写体の魚も動くので、1/125だとブレやすいです。

でも、同じシャッタースピードでもストロボを使うとブレません。
ストロボは、1/200くらいの短い時間しか発光しないので、カメラ側のシャッタースピードが遅くても、実際は1/200くらいのシャッタースピードで撮影しているような状態になります。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。


ストロボなしだと、カメラの設定のシャッタースピードそのままの状態になるので、遅い設定だとブレてしまいます。

下の写真は、どちらも1/125のシャッタースピードで撮影していますが、ストロボありはブレずに鮮明に写っています。

ストロボあり
ストロボなし

ストロボなしでもブレずに撮影するには、1/400以上のスピードがいいです。
下の写真は、1/400でストロボなしで撮影しています。
ブレずに鮮明に写っているのがわかると思います。

1/400 ストロボなし

ということで、ストロボなしで撮影する場合は、シャッタースピードを上げることが大事です。
ライトで撮影する場合もシャッタースピードを上げないとブレます。
ライトは常に光っているので、ブレるかどうかという観点だと、自然光と同じで、ストロボのようにブレを止める効果はありません。

まとめ

ソラスズメダイをストロボなしで撮影して、濃い青を表現してみました。

青被りを利用することで、ソラスズメダイを濃い青にすることができます。
ソラスズメダイ以外でも、実際に水中で見たときと色のイメージが違うと思ったときは、ストロボなしで撮影してみて下さい。

ストロボなしで撮影するときの注意点は、シャッタースピードを上げることです。
シャッタースピードが遅いと、ブレてしまいます。
状況にもよりますが、1/400以上のシャッタースピードならブレることなく撮影できると思います。

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