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オートフォーカスをマニュアルで微調整する方法、フルタイムマニュアル。マニュアルフォーカスのコツ。

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オートフォーカスでピントを合わせる場合、通常は一番手前のものにピントが合います。
でも、手前をぼかして、奥にあるものにピントを合わせたいということもあると思います。
この記事では、オートフォーカスでピントを合わせた後に、マニュアルでピント位置を微調整する方法を紹介します。
これを読めば、自分の意図したとおりにピントを合わせることができるようになると思います。
水中でも陸でも使える技術なので、ぜひマスターしてください。

ピントが手前に合ってしまった例

まずは、どんな感じになるか例を見せます。

下の画像は、フウセンカンザシゴカイという海の生物です。
花の中に風船が浮いているようでフォト派ダイバーに人気です。

風船が特徴的なので、風船にピントを合わせたいのですが、オートフォーカスでそのまま撮ると、手前にある花びらのようなひらひらの部分にピントが合ってしまいます。
拡大した写真を見るとよくわかると思います。

風船にピントが合っていない

オートフォーカスで手前に合ってしまったピントをマニュアルで微調整します。
微調整した写真がこちら。

拡大すると風船にピントが合って、手前のひらひらはボケているのがわかります。

マニュアルで風船にピント合わせ

フルタイムマニュアルの使い方

オートフォーカスでピントを合わせた後、マニュアルで微調整することを「フルタイムマニュアル」といいます。
やり方は簡単で、下記のようにするだけです。

  • シャッターボタン半押しでオートフォーカスでピント合わせ
  • フォーカスリングで微調整

カメラの設定は通常のオートフォーカスにして、いつも通りシャッターボタン半押しでピントを合わせます。
その半押しを維持したまま、レンズのフォーカスリングを回すと、オートフォーカスでピントが合った位置から、ピント位置を変えることができます。

注意点としては、カメラの設定で、「AF動作」を「ONE SHOT」にしておくことです。
「SERVO」だと半押ししている間、常にオートでピントを合わせ続けるので、フルタイムマニュアルは使えません。
これはCanonの場合ですが、他のメーカーのカメラでも同様の設定があるので、半押しでピントが固定される方法に設定してください。
Nikonだと、「シングルAF」です。

フルタイムマニュアルのコツ

ピントを微調整すると言っても、ファインダーから見える小さい画面でピントを正確に合わせるのは難しいと思います。
特に普段マニュアルフォーカスを使っていない方は、ファインダーで見ていてもピントが合っているのかよくわからないと思います。
実際、先ほど見せたこちらの写真、風船にピントが合っているかどうかは、ファインダーで見ていてもよくわからないです。
後で拡大してみてわかるという感じだと思います。

マニュアルフォーカスをやったことない人は、ファインダーで見て正確にピントが合っている位置を探そうとすると思いますが、結構難しいです。
オートフォーカスより正確にピント調整できる人は少ないのではないでしょうか。
そんな人でも、マニュアルで合わすコツは、「勘」と「連写」です。

厳密にピントが合っているのをファインダーで確認してシャッターを押すのではなく、勘でやってみて、撮りながらピントを合わせるイメージです。
「勘」というと、「プロの勘」のように結局熟練の技が必要なのかと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
連写と組み合わせると、簡単にできます。

下記の手順でピントを合わせます。

  • 半押しでオートでピント合わせ
  • シャッターを押す(連写開始)
  • 押したままフォーカスリングを回す

カメラの設定を連写モードにしておいて、オートフォーカスでピントを合わせたら、シャッターを押して連写します。
連写途中に、フォーカスリングを回してピント位置を少しずつずらします。
すると、ピント位置が微妙に違う写真が何枚も撮れるので、その中から一番良いのを選べばいいです。
どのくらいの速さでフォーカスリングを回すかというのは、多少経験が必要ですが、何回かやってみれば感覚がつかめると思います。
重要なのは、フォーカスリングを右に回すか左に回すかというのだけは、しっかり把握しておくことです。
Canonの場合、
 右に回す:手前にピント
 左に回す:奥にピント
となるので、今回のように奥にある風船にピントを合わせたい場合は、オートで合わせた後に連写しながら左に回します。
回す方向は、現場で実際にやってみれば、わかるので、覚えておく必要はありませんが、大事なのは、どっちに回せば意図した方向にピントがずれるかを把握した上でやることです。

まとめ

オートフォーカスをマニュアルで微調整するフルタイムマニュアルについて説明しました。
オートフォーカスで意図した場所と違うところにピントが合ってしまった場合でも、フルタイムマニュアルで微調整することでうまくいきます。
初めからマニュアルでピントを合わせるのは大変ですが、オートである程度合わせた後に微調整することで、ピントが合わせやすくなります。
実際には、ファインダーで見ながら正確にピントを合わせるのは難しいので、今回紹介した、「勘」と「連写」でやってみてください。
何回か練習するだけで、簡単に自分が意図した位置にピントが合った写真が撮れるようになると思います。

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