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なぜ水中写真でレタッチが必要なのか?写真上達にはレタッチが必須!

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水中写真でこんな疑問はありませんか
・水中写真はレタッチした方がいい?
・何のためにレタッチするの?
・写真は撮って出しの方がいいのでは?

実は、水中写真においてレタッチは必須の技術です。写真がうまい人はみんなやっていると言っても過言ではありません。

私はダイビング歴15年以上で、多くの水中写真を撮ってきました。
初めはうまく撮影できないことが多かったですが、撮影のたびにレタッチして、自分の写真に向き合うことで、写真が格段に上達。
全国規模のフォトコンテストで何度も賞を受賞することができるようになりました。

この記事では、ワンランク上の水中写真を目指す方のために、なぜ水中写真でレタッチが必要かを解説します。

この記事を読めば、「撮って出しこそ正義」という考えが変わり、レタッチが必要な理由が分かります。
そして、レタッチをすることでワンランク上の水中写真が撮れるようになります。

今すぐ水中写真のレタッチを始めたいという方は、こちらの記事もご覧ください。
簡単3ステップでレタッチを始める方法と水中の状況に合わせたレタッチテクニックを紹介しています。
 >>簡単3ステップ!水中写真のレタッチ方法まとめ

レタッチとは?

レタッチとは、Adobe LightroomやPhotoshopのようなソフトで写真に手を加えることです。
主にトリミングや、色、明るさを変える調整を行います。

RAW現像ともいいます。厳密には、RAW現像レタッチは違いますが、実際にユーザーがやる作業は変わらないです。
レタッチの方が、初心者でも聞いたことがあると思うので、このサイトではレタッチという言葉を使うようにしています。

レタッチの始め方や、具体的な手順について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
 >>簡単3ステップ!水中写真のレタッチ方法まとめ

水中写真でレタッチが必要な3つの理由

レタッチを行う理由は様々ですが、特に水中写真においては次のような理由から、レタッチが必要になります。

  • 光に制約がある
  • 撮影のチャンスが限られている
  • 生物にやさしい

それぞれ詳しく説明していきます。

光に制約がある

水中では、赤い光が失われた青っぽい色になります。
このため、人工的な光がないと本来の色は再現できません。

しかし、ストロボのように強力な光であっても水に遮られて遠くまでは届きません。
水中という厳しい環境に持ち込める機材も限られます。

このような状況においては、目で見た光景と撮影した写真にはギャップが生まれ、感動が伝えられないという状況になります。
自分が見て感じたままの感動を表現するためにはレタッチが必要になります。

レタッチでホワイトバランスを調整すると、下の写真のように色をきれいに再現することができます。

限られたダイビング時間の中でカメラの設定でホワイトバランスを調整するのは難しいです。
レタッチなら、じっくりと時間をかけることができるので、自分が納得できる作品に仕上げることができます。

納得いく色や明るさに仕上げるためにレタッチが必要です。

撮影のチャンスが限られている

水中写真は、陸上とは違う難しさがあります。

  • ダイビング時間が限られている
  • 二度と出会えないようなレア生物に遭遇することがある
  • 自分も被写体も動いていて安定して撮影するだけでも難しい

限られたチャンスで良い写真を撮るためには、とにかくピントの合ったレタッチ素材として「使える」写真を残すことを優先するべきです。
細かいカメラの設定にこだわって、撮影時に完璧な作品として仕上げるのは不可能です。

限られたチャンスを無駄にしないことが重要です。

突然思わぬ大物に遭遇することも

撮影のチャンスが限られている水中写真では、とにかく「撮る」に集中することが大事です。

細かい色や明るさを気にせず撮影に集中するためにレタッチが必要です。

海の生物にやさしい

海水で光が遮られる水中。きれいな写真を撮るには、下記のことが必要です。

  • 被写体(生物)になるべく近づく
  • しっかり光を当てる

でも、無理に近づいて強い光を当てると、生物へストレスを与えてしまいます

近づけない生物は、トリミング前提で撮影したり、レタッチで明るさや色を補正する前提で撮影することで、生物へのストレスを減らすことができます。
逃がしてしまう可能性も減らせるので、自分だけ撮影して他のダイバーは撮影できなかったということも少なくなります。
レタッチは生物にも人にもやさしいのです。

例えば、下ののネジリンボウの写真。ストレスを与えないように遠くから撮影しました。
でも、ストロボの光が届かず、青被り。構図的にも寄り切れていないのが分かる写真です。

遠くから撮影した写真

トリミングして、色や明るさを調整するとここまできれいになります。

レタッチでこんなにきれいに

近づいて撮影できればいいですが、無理に近づくと生物にストレスを与えてしまいます。
自分だけは見れたけど、逃がしてしまって他の人は見れなかったということにもなります。

生物にストレスを与えず、理想の構図の写真にするためにレタッチが必要です。

レタッチをすると写真がうまくなる理由

レタッチをすると、写真がうまくなります。
レタッチできれいに仕上げるからうまく見えるというだけではありません。実際の撮影技術が向上します。

写真がうまくなる理由は下記の2点です。

  • 撮影に集中できる
  • 自分の写真に向き合う


撮影に集中できる

写真には、撮影時にしかできないことと、後でレタッチで調整できることがあります。
撮影時にしかできないことは、主に画角に被写体を入れることと、ピントを合わせることです。
それ以外は、ある程度はレタッチで何とかなります。

もちろん、構図、色、明るさも撮影時に完璧にできれば理想的ですが、自分も被写体も常に動いている水中では、ピントを合わせるだけでも難しいです。
ある程度レタッチを想定して撮影することで、撮影時にしかできないことに集中できます。

撮影時にやるべきこと、あとでレタッチでできることの区別を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
 >>撮影時にやること、レタッチでやること


自分の写真に向き合う

みなさんは、自分が撮影した写真をどのくらいしっかり見ていますか?

カメラやスマホ画面でパラパラと眺めるだけという人もいると思います。
特に失敗した写真は一瞬で「二度と見ない写真」になるのではないでしょうか。

レタッチをするようになると、1枚の写真に何時間も向き合うこともあります。

  • パソコンの画面で拡大して細部までチェック
  • 構図をミリ単位で調整
  • 明るさの微妙な違いを考える
  • 色の出し方を工夫する

レタッチは、撮影時にうまくいかなかったところを補う作業とも言えます。
このため、レタッチをすると撮影時に何ができなかったかが明確になります。

自分の写真に向き合い、失敗の理由を考えることで、撮影の復習になり、次の撮影に活かされます。

レタッチを極めるほど、レタッチの必要ない写真が撮れるようになるのです。

「撮って出し」信仰は本当に正しいのか

レタッチを行わず、撮影時の画像そのままの状態を「撮って出し」といいます。

水中写真は、ネイチャー写真の要素が強いため、手を加えない自然のままの状態を見せた方が良いという考えもあり、レタッチを嫌う人もいます。
でも、この「撮って出し」は本当に手を加えない自然のままの状態なのでしょうか

撮って出しの画像は、JPEGのファイルとして保存されますが、カメラのイメージセンサーはJPEGよりもっと多くの光の情報を捉えています。
このイメージセンサーが受け取ったままの光の情報がRAWデータです。
でも、RAWデータは光の情報のため、そのままでは映像として見ることができません。
そのため、RAW現像と呼ばれる処理を行うことで、JPEGのような画像データに変換します。
このときに、レタッチで行うような色や明るさの調整が行われます。
撮って出しのJPEGの場合も、カメラ内でレタッチ(RAW現像)が行われています
このRAW現像の処理はカメラによって変わるため、同じものを同じ設定で撮っても、カメラによって色や明るさが変わってきます。
つまり、「撮って出し」といっても本当に見たままの自然な状態を画像にしているのではなく、カメラによって作られた画像なのです。
この処理をカメラ任せにせず、自分でやるのがレタッチ(RAW現像)です。
レタッチを行うということは、自分の作品を見つめ、丁寧に仕上げるということなのです。
たとえ撮った瞬間失敗だと思ったものでも、手間をかけて丁寧に仕上げることで、自分だけのお気に入りの作品にすることができます。
レタッチは自然の姿をごまかすというネガティブな行為ではありません。

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