天気の良い日に空をバックに撮影すると、被写体が黒つぶれてしまうことがよくあります。
背景と被写体の明るさが違いすぎるので、どうしても被写体が暗くなってしまいます。
カメラの設定だけできれいに撮影するのは難しいので、レタッチで仕上げます。
この記事では、Adobe Lightroomで黒つぶれを補正する方法を紹介します。
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Contents
レタッチ前の黒つぶれ写真
今回レタッチする写真がこちら。山口県の岩国城です。
壁が黒い上に、光が当たらず影になっているので黒つぶれています。
黒つぶれを改善するレタッチ
カメラプロファイル:風景
黒つぶれを改善する前に、まずはカメラプロファイルの設定です。
空の青が目で見た印象より薄いので、カメラプロファイル「風景」にして彩度が高めの写真にします。
段階フィルターで部分的に明るさ調整
次に本題の黒つぶれ部分のレタッチです。
下の方の黒つぶれている部分だけ明るくしたいので、段階フィルターで部分的に露光量を上げます。
下の画像のようにフィルターをかけました。
段階フィルターで、露光量を+1.42にします。
手前の木や壁が明るくなり、立体感のある写真になりました。
色温度の調整で時間帯を表現
撮影したのは、夕方の16:00ごろだったので、右上から射す光は、少し夕日の雰囲気を感じる光でした。
色温度を調整して暖色系にして、夕方の雰囲気を再現します。
色温度+500に設定。
彩度調整で深みのある空に
カメラプロファイル「風景」で青い空を表現しましたが、実際に見たときに感じた空はもっと深い青でした。
これを表現するために、ブルーの彩度を調整します。
深みのある青い空を表現する場合は、ブルーの彩度と輝度を下げます。
青の色を強調しようとしたとき、ブルーの彩度を上げることを考えるかもしれませんが、輝度を下げることで、深みのある濃い青空になります。
- ブルーの彩度-9
- ブルーの輝度-49
明瞭度で輪郭くっきり
角ばった城の輪郭を強調して、城の力強さを表現するために明瞭度を上げます。
明瞭度+30
シャドウを上げて黒つぶれ解消
初めに段階フィルターで露光量を調整し、下部の黒つぶれを解消しましたが、まだ黒つぶれ感があります。
壁の板の木目がわかるくらいにしたいので、シャドウを上げます。
シャドウ+21
完成
シャドウを上げて完成した写真がこちら
壁の黒つぶれが解消され、真っ黒に見えていた壁の部分には窓があったこともわかります。
当然、目で見た時には窓があることは認識できていましたが、写真に撮るとどうしても影の部分は真っ黒になってただの黒い壁としか認識できません。
レタッチで細部を浮き立たせ、見た時の記憶を蘇らせることができます。